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#2582
V層もどき
参加者

>何故大地が解放され霊がいつく事が喜ばしいと言えるのでしょうか? 
獣王園のomake.txtでの神主の言葉がひとつのヒントになると考えます。

 AIの象徴する、完全性、無機質性、結果論に対し、不完全性、有機質性、
過程の重要性とは何か、それは簡単に言うと生き物である、と言う事です。
 人間がAIにかまけているうちに、獣たちの方が精神的に豊かで生を実感
できる世界を築いている、そんな幻想が詰まったのが、今作品のテーマです。

話の枕からの繋がりとしてAIが語られていますがそれが本筋ではなく、「完全性・無機質性・結果論」に対する「不完全性・有機質性・過程」の話、「生きていること」の話がなされています。

そして、紫は幻想郷について「完全性、無機質性、結果論」の世界ではなく、「不完全性・有機質性・過程」の世界であること、「生きた世界であること」を望んでいます。

このため、幻想郷を破壊しないようなレベルの変化、生きた変化については紫にとって喜ばしいことです。
(今まで描写された各種の「異変」も、それぞれが生きた変化のひとつであると言えるでしょう)
類似のシステムである花映塚のバックストーリー冒頭において「幻想郷が蘇生した」と述べられていることも(神主の観点から見た)同様の趣旨の言葉でしょう。

「既存勢力が弱体化し騒乱状態になる事は幻想郷にとって悪影響」とのお考えですが、逆に、「既存勢力が変わらず強力であり平穏状態」であることについて、極端なケースを想定すると良いと考えます。
東方においてそのような状況にある領域、小世界は、月の世界です。
月の世界は不変の世界、比喩的には凍りついた世界であり、紫が(複数回月面戦争を挑むほどに)嫌悪している世界です。
幻想郷が月の世界に近づくような方向性を紫は望んでいないと考えます。

>富裕霊とはどの様な存在なのでしょうか?
富裕者であり土地所有者ということですが、これはつまるところ、過去に何らかの結果をなして、世界に一定の居場所を得た存在であり、かつ、その一方で現在活動が停滞している存在であるということです。
(幻想郷において、あるいは我々の世界の諸々や東方のコミュニティにおいて、当てはめは可能でしょうが、個別具体の話というよりは、そのような類型の象徴という話です)

紫の視点において、そのような存在は「変化を拒む・停滞を招く」存在であり、ことさらに排除を行うようなレベルではない一方で、その存在が既存の立場を手放し新しい何かを始める、あるいは、新しい存在が手放されたところに取って代わって新しいことをする、ということは喜ばしいことである、ということです。