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「別に昔からそこまで強くはなかった」
「心理的に変化している描写は明確に存在しているため、それらが精神的な弱さに繋がっている可能性はある」
結論から申し上げると、この二点になるのかなと感じています。
<戦闘能力にまつわる描写について>
昔からそこまで強くはなかったと言いましたが、決して霊夢の実力が低いわけではありません。
漠然とした作中の印象というわけではなく、作中描写として実力が高いことは明記されています。
例えば東方求聞史紀では「(前略)実力はかなりのものである 持ち前の幸運と鋭い勘で数多の妖怪を退治する」(112Pから引用)と記されており、他の場面でも作中世界における評価も高いことが端々からうかがえます。(上海アリス通信やトークショーなどでも霊夢の強いことを示す情報はありますが、ここでは割愛します)
しかし一方で東方儚月抄においては綿月依姫に敗北していたりと、絶対的な強さを有しているわけではありませんでした。また、エンディングの描写とはいえ明確に負けた、力が及ばなかったとする描写も見受けられます。(例えば星蓮船のBADENDでは、幻想郷への帰還が難しくなっているほどです)近年においても、剛欲異聞において饕餮尤魔を打倒できていません。
以上のことから、「強いけど、最上位レベルではない」とするのが妥当であると捉えています。
<精神面の描写について>
次に精神面についてですが、花映塚以前には以下のような描写があります。
・だが、彼女は妖怪に対しては問答無用で退治する事を仕事だと思っている(東方求聞史紀 112Pから引用)
・「貴方は大した理由もなく大勢の妖怪を退治してきた。妖怪では無い者も退治した事も少なくない」(四季映姫/東方花映塚 霊夢ルートより引用)
・「失礼ね!妖怪退治は仕事だもの、仕方が無いじゃないの」(博麗霊夢/東方花映塚 霊夢ルートより引用)
とにかく相手を選ばす(仕事だからと)問答無用で退治するスタンスが示されています。
また、このような描写もあります。
・誰に対しても同じ様に接し、優しくも厳しくもない。(東方求聞史紀 112Pから引用)
・ただ、仕事は妖怪退治である為、妖怪に対しては厳しいポーズを取っているが、実際は人間にも妖怪にもさほど興味はない。(東方地霊殿 キャラ設定より引用)
・何者に対しても平等に見る性格は、妖怪の様な普段畏れられている者からも好かれる。逆にいうと、誰に対しても仲間として見ない。(東方永夜抄 キャラ設定より引用)
注目したいのは、両面共にそれらの性格が変化していると思われることです。
後者の設定テキストに関しては輝針城を期に霊夢の設定文から消えており(この辺りの直接的な理由は東方三月精 〜 Oriental Sacred Place 最終話付近で描かれていると思っているのですが、ここでは割愛します)、判りやすく言えば「柔らかい」性格に変化していると捉えることができると思います。
<博麗霊夢の実力が低くなったという描写・示唆は存在するか?>
霊力が弱まった・体術に精彩を欠いているなどの直接的な言及は無いと記憶しています。
しかしながら、精神的な変化が総合的な強さの変化に繋がったと捉えることも〝できる〟描写も存在します。
もっともたるものが、剛欲異聞における描写です。フランドール・スカーレットからは「いつからそんな腑抜けになったのよ 私の処にやってきたあんたは全てを破壊する目をしていたわ!」と言われており、前述の精神的な変化が作中に存在する意図された文脈だったことが見て取れます。
とはいえスペック面の描写と同じく、地の文・作品外部のコメントで「精神的な変化が弱体化に繋がっている」と言われたことは(私の記憶の限りでは)なかったかと思います。
ですので、解釈というよりも想像の領域で「弱体化している」と捉えるのも〝ありかも〟というところに落ち着くのかなと思います。
既に述べた通り、元々のスペック自体は「別に昔からそこまで強くはなかった」になるのかなと思います。であるため、「弱体化しているのではなく昔からそんなもん」とするのもありでしょう。
付け加えると過去(輝針城より前の時系列)よりも、作中ストーリーで身に付けた技術・装備といった明確なプラスの追加要素もあります。(オカルトや完全憑依周り、スペルカード数自体の増加、等々。アビリティカードに関しても、異変外で使用することもできなくはないでしょう)
これらのことから、最終的な自分の答えを出すとしたら、「言うて総合的には強くなっているかも」といった形になります。
<書籍・ゲーム内描写について>
おまけになりますが、智霊奇伝他書籍における描写は単純にそのキャラクターの別の面を描いているだけにすぎないと捉えると腑に落ちることが多くなるのかなと思っています。
霊夢に限らず、霧雨魔理沙もフランドールに対して気持ちが引けている・吃驚している描写がされており、紅魔郷における会話の雰囲気・ノリだけで考えるなら、設定が噛み合わないとすら言えてしまいます。もちろん実際にはそんなことはなく、単に「そう言う面もあるのだな」と消化するのが正しい筋でしょう。
また、ゲーム内性能はあくまでゲームの性能ですので、あまり作中考察には使用できないのかなと捉ええています。(夢想天生の無敵化を使用している様を近年見られないことに、考察の余地はあると思います)
以上、主観が多分に入った内容となりますが、参考になれば幸いです。