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#8975
V層もどき
参加者

なんだかよく分からない(=正体不明な)妖怪の屋号的な感じなのではないかと想像します。
今作は装備の色で会話が変わりますが、霊夢ルート3面で馴子から「鵺」「魑魅」「魍魎」「狢」と出てくるので、このあたりの妖怪が「封獣」を名乗っているとか、もしくは箔をつけるために「封獣」を借りているとか、そんな感じで……

同じ封獣の姓をもつぬえさんについて、幻存神籤では、「何の動物が『本体』かを問うのはプライバシーの侵害」「形容しがたい何か」と語られています。

本体を問うことがプライバシーの侵害となるというのは、本体が存在しそれが私的秘密であるからではなく、「本体が存在する」ということ自体が誤った想定であり、ぬえのもつ全体性、ホーリズムの否定、還元主義の強要であるからです。
ホーリズムの否定、合成された存在の一部を本体とみなすことは合成性の否定ということであり、合成され不定形である故の可能性の存在であることの否定であるということです。

「形容しがたい何か」というのは、言葉による分割・分節・還元ができないものということです。
これは、合成されてかつ一体となっているために、より大きな括りである「獣」あるいはそのものを指す言葉として「鵺」という言葉を用意するしかぬえさんを表現するすべがなかったということです。

ぬえさんについて、一旦、合成されてかつ一体となっているために「形容しがたい何か」「不定形である故の可能性の存在」と整理しました。

一方で、チミさんは、同じく、正体不明であり「形容しがたい何か」「不定形である故の可能性の存在」でありつつ、なにかの合成された結果ではなく、不定形さや特徴のなさから概念や言葉で括られていない、「表現からこぼれ落ちた存在」と考えられます。
このために、より大きな括りである「獣」あるいはそのものを指す言葉として「魑魅」という言葉を用意するしかチミさんを表現するすべがなかったということです。

ここで、ぬえさんについて・チミさんについていずれも、「大きな括りである「獣」と呼ぶほかなかった」という共通点を見出すことが出来ます。
ぬえさん、チミさんの「封獣」とは、「よくわからないものを『獣』という言葉・概念に封じ込めた」という意味合いなのかも知れません。