阿梨夜を取り巻く環境に対する疑問を色々考えていた末に、彼女の過去に関する一つの仮説に思い至ったので、まとめてみました。そんなに長くはないので、空き時間にでもお付き合いいただければ。
疑問1
・神社は月の都よりずっと古く太古から存在していると言うが、何故浅間山を模しているのか
ユイマンの勧請に合わせてというなら、ユイマンが迎えられたのはかなり昔のことになる。しかし、それより前に維縵国から浅間山への移動があったわけで、神奈子と親交がある以上浅間山にもそれなりの期間はいたと思われる。(月の民に利用されていることを神奈子は知らなかったため、浅間山にいる間はまだ洗脳を受けていなかったか?)
そうなると、神社の太古性が他の出来事と比較してやや劣るものになってしまう。神代の時間感覚を我々の基準で測ってはいけないのかもしれないが、何か説明が欲しいところである。
疑問2
・石長姫と八ヶ岳の関係
阿梨夜にとって本人とは断定できないが、密接な関係にあるであろう石長姫について、儚月抄での描写で気になる点を見つけた。妹紅が過去富士山にて遭遇した咲耶姫によると、石長姫は八ヶ岳に住んでいるという。しかし、この作品においては最初から八ヶ岳にいたわけではなく、元々は姉妹で富士山に住んでいたという流れになっている。慧音は石長姫が富士山から去ったことを、富士山が噴火活動を止めた要因と語っている。不変の力を不尽の力に通じるものとし、石長姫を火山に準ずる存在としているのである。このことは、対比的に描かれる妹の咲耶姫が鎮火を司る水の神とされていることにも合致する。
しかし、現実の両山を見てみると、有史時代において噴火活動が活発なのは富士山の方である。八ヶ岳には明確な活動の記録・痕跡は残っていない。神代では事情が違ったのかもしれないが、現在でも八ヶ岳に祀られている石長姫は不尽の力をどう御していたのだろうか。
仮説
以上を踏まえて考えたのが、元々浅間山を模して作った神殿に後からユイマンが訪れた、というものです。一旦これで神社の建造については、色々考慮するにしても八ヶ岳成立の次には古い出来事として捉えられるようになります。
ではなぜ浅間山を模したのかということですが、ここで火山の話を持ち出してみます。浅間山は今でも日本有数の活火山です。加えてその名前、「浅間」は火山そのものを意味します。その山を模した神殿は、「火山を象徴する神殿」として相応しいものになっているのではないでしょうか。
阿梨夜は口上では「幻想郷に恒久あれ!」と口にしますが、幻想郷を停止させたことについては「犠牲にした」と否定的なニュアンスの表現を使っています。このことから、彼女は自身の力が地上に及ぶことを好ましく思っていないように感じられます。もし彼女が石長姫と同じ不尽の力を持っていたとしたら、高熱の溶岩で地上を飲み干すその力は封印したいものだったのではないでしょうか。
妹との決別を契機に、当世随一の火山を模した噴火することの無い人工の神社を築き、そこに引き籠ることで不尽の力を抑え込む。それがピラミッドの最初の在り方だったのではないか……という妄想が出来上がりました。
そして時が進み、本物の浅間山にはユイマンが神として住むようになっていました。(この辺りの話が甲賀三郎伝説として後世に再編集された?)そんな中、あるタイミングで浅間山を模したピラミッドが本物の浅間山と接続し、ユイマンがピラミッドを訪れます。なんやかんやあって(阿梨ユイ捏造ポイント)ユイマンも同居することになり、ピラミッドは二人の神様を祀る神殿となりました。
都合の良い二人が揃ったと、裏でほくそ笑む者もいながら……
今回考えた話はこれで終わりです。かなり妄想チックでしたが、何かの空白の足しにでもなればいいなと思います。

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