三魔女について本気出して考えてみた

幻覚度 4

【三魔女と三元質】

 かつて、錬金術においては「三元質」と呼ばれる超重要な三つの要素がありました。その要素とは「硫黄」「塩」「水銀」であり、万物はこの三つが良い感じに合わさってできていると考えられていたわけです。塩といってもみんな大好き塩化ナトリウムの事ではないです。基本的には「硫黄」と「水銀」が全てで「塩」はその調整弁的な役割があると信じられていたようですね。

 今回の記事では、「恋色マジック=51・16マジック」という冗談のような思い付きから三魔女と原子、そして三元質との関係を深堀りして考察していった過程と結果を書き記していきたいと思います。

【三魔女考察のロードマップ】

霧雨魔理沙

『恋色マジック=51・16マジック』
原子番号51番 アンチモン
三元質特性 硫黄

アリス・マーガトロイド

『七色の魔法使い=77色の魔法使い』
原子番号77番 イリジウム
三元質特性 塩

パチュリー・ノーレッジ

『本の館の女主人』
原子番号47番 銀
三元質特性 水銀

◆霧雨魔理沙◆

 魔理沙に纏わる「恋」の一文字に関して一つの解釈を得たので共有させていただきたい。すなわち「原子番号51番アンチモン」だ。どうやら神主は魔理沙の「恋符」を「こいふ」と呼んでいる。字の成り立ちから意味合いを与えているのであれば「れんふ」と発音するのが自然なのだが、神主が「こいふ」と呼ぶのであれば、「こい」という音自体に意味があるのだろうというのがこの考察のスタートラインである。「恋色マジック」すなわち「51・16マジック」だ。そんなこんなで、先ずは魔理沙に関して「原子番号51番アンチモン」と「原子番号16番硫黄」を軸に考えていきたい。

【アンチモン】

原子番号51番であるアンチモンは、錬金術において三元質には及ばないまでも大きく注目を集めた物質である。「スターレグルス」なるものを形成し、他の金属を貪欲に侵食する様から「狼」などという二つ名まで持って語られている。ましてや16番硫黄に至っては三元質の一角である。ちなみにアンチモンは現代科学においては合金材として重宝されている。恋符はさしずめ合金符といったところだろうか。

【スターレグルス】

僕が冗談半分に取り組んだ原子番号説に強い興味を抱いたのはアンチモンが「星状レグレス」と呼ばれる結晶を形作る事を知ったからである。魔理沙は初登場時から「恋色マジック」をテーマ曲に掲げ、「星弾幕」を扱っていた。考えてみれば神主は理系の人なのだから幻想郷には神主の科学エッセンスが詰まっていても何も不思議はない。

【マスタースパーク】

そもそも魔法というのはある種の科学ですらあると言える。魔理沙の代名詞であるマスタースパークからして、恐らくはかなり科学的な構造をもった魔法だ。マスタースパークは一見すると白色だが、よく見ると虹色だったりする事も多い。これは「実りやすいマスタースパーク」だと顕著に描かれている。また、「マスタースパークのような懐中電灯」はもはやただの懐中電灯の光である。

つまり、マスタースパークは光なのだ。太陽が概ね白く見えるように、あまりにも明るいから白く発光している。そしてあれは恐らく水を利用した鏡を用いる事で生成されたレーザーなのではないだろうかと僕は睨んでいる。ミニ八卦炉から発する火のエネルギー≒光のエネルギーを水鏡で増幅させる電磁波レーザーといったところだろうか。

【鉄屑蒐集癖】

魔理沙は蒐集癖があるが、香霖堂作中では魔理沙の鉄くず蒐集癖が語られている。兎に角鉄くずをなんでも集める傾向は貪欲に金属を食らうアンチモンとしての特性を示したものと考える事もできるのではないだろうか。

【魔理沙のキャラクターデザイン】

 初登場時の魔理沙の髪が赤かったのは周知の事だが、硫黄はいくつもの構造異性体があって、それぞれで色や性質が異なるようだ。大まかにあげるのであれば、よく知られている黄色い状態・赤褐色の状態・茶褐色~黒色の状態。ちなみに一番安定しているのが黄色い状態らしいので、昔は力に飢えてヤンチャだったけど髪が黄色くなってからはだんだん落ち着いてきたという事なのかもしれない。

 また、硫黄は同素体がずば抜けて多い原子としても知られているらしい。次点で同素体が多い炭素の三倍ぐらいある。これは魔理沙の多彩な衣装デザインの数に繋がる理由になるかもしれない。

【燃える石】

 硫黄はサルファと呼ばれるが、これはラテン語で「燃える石」を示す。山一つを焼き払う火から一日中じっくり煮込むとろ火まで火力調節が可能なミニ八卦炉のエッセンスはこの特性を表したものかもしれない。ちなみに、少年ジャンプのアニメDr.STONEで作られていたサルファ剤のサルファも硫黄。サルファ剤は硫黄を含んでいるだけで厳密には硫黄の薬効というわけではないが、硫黄自体にも抗菌作用があり、薬として使われた歴史もあるらしい。病気を患った霊夢やアリスを付きっ切りで世話したりする面倒見の良さはこのあたりに関連づくのかもしれない。

 また、硫黄は化学反応を起こしやすい元素(ハロゲン、酸素に次ぐ存在感)でもある。気が付けば人の懐に入り込んでいる魔理沙の気質は硫黄の特性を思い起こさせる。

◆アリス・マーガトロイド◆

 さて、そんなこんなで調子にのって三魔女全員を原子番号で考察しようと思った僕は「原子番号7番窒素」でいきなり頭を抱える事になる。恋色が「51・16」なら七色は「7・16」だろうというあまりに安直な考えは秒で粉砕された。でもGagaぴよは諦めなかった。アリスは金髪だから金、金は71番。一応7は含まれている。でもなんか違う。中途半端だ。納得できない。例え神主が納得できていたとしても僕が納得できないのなら意味はない。だって考察なんて自己満だから。などと脳を捻じりきっていた時にふと天啓がおりる。77番が「な・な・ばん」なのではないかと。

【虹色ゲーミング元素】

 しかしてその天啓は見事に繋がった。虹の女神の名を冠する原子番号77番。その名もイリジウム。塩類化合物が多彩な色になるゲーミング元素的な性質から虹の神の名を冠するプラチナ属元素である。

 旧作においてアリスは五色の魔法を駆使し、今は七色の魔法を扱っている。これはどちらも虹の色の数である。そもそも何故虹の色が七色になったのかと言えば、それはニュートンがキリスト教徒だったからに他ならない。世界は神によって調和されているというニュートンの信念は虹の色と音階のオクターブをリンクさせ、虹はオクターブと同じ7という数値で構成されると定義づけさせたのである。とはいえ、これはニュートンに限った話ではなく、中国では五行思想と対応して5色になっていたり、インドでは8色になっていたりもする。アリスのルーツはおそらく西洋なので7。旧作の時は上海だったから5だったのかもしれない。

 ちなみにアリスの目の色はわりとコロコロと変わるのだが、これはイリジウムとしての特性と見立てる事もできるのではないだろうか。また、アリスの人形たちは西洋の武具を身にまとっている事もあるが、鉄にしては白いようにも思える。あれはもしかすると、プラチナの仲間であるイリジウムで出来ているのかもしれない。貴重なレアメタルを人形に惜しみなく使ってしまうアリスさんマジアリスさん。

【ドール】

 そういえばアリスは人形師だ。では、イリジウムが格別に人形に関係があるかと言われると別にそんな事は無い。ところでハリーポッターにはグリフィンドールという寮があるのをご存じだろうか。ファンの間の俗説ではあるらしいのだが、これはグリフィンとドールという言葉を組み合わせた造語であるとも言われていて、その名もずばり「黄金のグリフォン」である。そんなわけで次は「原子番号71番金」を比定する上での妥当性を検証していきたいと思う。

 フランス語で金は「or(オール)」、「d’or(ドール)」は「金の」を示す言葉となる。いや、待ってほしい。言いたいことはわかる。みなまで言わないでも良い。けれど、なんとなくしっくりきてしまったのである。ちなみにカンヌ国際映画祭の最高賞は「Palme d’Or(パルム・ドール)」である。

 ちなみにグリモワールもフランス語だ。錬金術における至上目的の一つである「金」を示す「ドール」という響きに、魔法使いであるアリスが多少思うところがあったとしても不思議ではない。なお、「doll(人形)」の語源は「Dorothy」という人名に由来するとされており、この人名はオズの魔法使いのドロシーとしても有名である。

 Dorothyの由来がまたいかついもので、これはギリシャ語で「神 (theós) の贈り物 (dôron)」を意味するようだ。また、オズの魔法使いは発行当時には「まさに現代の『不思議の国のアリス』」と評された作品でもある。(不思議の国のアリスは1865年、オズの魔法使いは1900年)

 アリスは魔界出身とも結界外出身とも言われ、具体的に何時幻想郷に渡ったのかは定かではないのだが、彼女がこれらの物語の存在を把握しているのだとすれば、自分の歩む魔道の道しるべとして『アリス≒ドロシー≒ドール』を据える可能性は十分に考えられる。もしくは、彼女は子供達のヒロインとして役目を終えたアリスそのものであるのかもしれないのだ。

【塩】

 ちなみに錬金術で言われる塩は塩化ナトリウムの事ではない。錬金術における塩とは固定と物資化の原理であり、肉体のニュアンスが強い。つまりアリスにとってのドールは金という至上目的に至るための塩の性質の体現であると捉える事もできるのではないだろうか。

【本】

 これはパチュリー考察の副産物なのだが、ソロモン72柱の71番にダンタリオンという悪魔がいて、右手に本を持っている事が特徴として上げられている。なお、前述の通り原子番号71番は金である。

【アリスという名前】

 これは僕が今更言及するまでもない事ではあるし、本筋とは関係がないのだが、少女という題材を扱う作品において、アリスという名前はやはり別格である。「不思議の国のアリス」が世界で最も愛された少女の冒険活劇である事は疑いようもなく、その姿は僕らの見聞きするあらゆる作品の中で普遍的にオマージュされている。初登場時はEXボスとして描かれたアリス・マーガトロイドもその一人である事に疑問の余地はないだろう。

 不思議の国のアリスに「アリス・リデル」という名の少女のモデルが実在した事はあまりにも有名な話だが、彼女は黒髪のおかっぱの少女であり、当初のアリスも黒髪のボブヘアとして描かれていたらしい。これはどちらかと言えば博麗霊夢の造形である。つまるところを言えばアリスは博麗霊夢のミラーであるとも言えるのだ。

 もちろん、実際に博麗霊夢のミラーとしての役割を果たしているのは霧雨魔理沙である。黒髪の少女と金髪の少女という対比、天才肌と努力家という人格の設計、時機の動き、あらゆる面で対照的であり、それゆえにミラーであるのだが、造形という意味ではアリスもまた霊夢のミラーである。突き詰めて考えればアリスは魔理沙のミラーであるという事もできるのかもしれない。

◆パチュリー・ノーレッジ◆

【トート】

 パチュリーに関しては以前から当たりをつけていた存在がある。錬金術の始祖と呼ばれるヘルメス・トリスメギストス、というかエジプト神話のトート神である。流石に紀元前何千年前から受け継がれている文明の神話だけあって、その代表格であるトート神はそれはもう色々なところで同一視されたり、合体させられたりしている。例えばギリシャ神話のヘルメス、ローマ神話のメルクリウス、北欧神話のオーディンといった風にである。中でもギリシャ神話のヘルメスと習合して錬金術師ヘルメスと同一視されたというヘルメス・トリスメギストスはもう名前のインパクトが凄い。3倍偉大なヘルメスという意味らしい。

 そんなこんなもあり、考察厨だった当時に、どういった経緯で、また、どういった思考回路でそう思ったのかは全く忘れたのだが、ウィキペディアにあるヒヒ型トート神像を見た瞬間、僕は「あ、これパチュリーじゃん」と思ってしまったのである。見目麗しい魔法少女に向かってヒヒ扱いはもう、全国三億六千万人のパチュラーの皆様に火あぶりにされても甘んじて受けるより他ないのだが、何故かそう強く直感してしまったのである。そして、その直感はそれほど的外れでは無かったと今では思っている。

【パチョリ】

 パチュリーという名前の由来にインドのパチョリという花が考えられる。これは神主自身がブログで言及していた記事なので準公式と言っても良い事だろう。

 このパチョリだが、パチュリーとも呼び、タミル語で「緑の葉」を示す言葉のようである。神主にとってのパチュリーの名前と、パチュリーの香をブログで取り上げた事が卵が先なのか鶏が先なのかは想像に委ねるしかないところではあるが、この「緑の葉」という言葉もまたトート神に結びつくものであったりするのである。

【トート神と女神セシャト】

 エジプトの神は概ね頭上にそれぞれのシンボルを携えている。トートであれば三日月と満月、ラーであれば太陽といった風にである。女神セシャトというのは、トートの恋人とも妻とも妹とも娘とも言われる女神なのだが、トートと同じくセシャトも知を司る神であり、セシャトの二つ名は「本の館の女主人」である。要するに知の集積所である図書館のシンボルとしての存在も担っている。ちなみにそんな女神セシャトのシンボルは、「7つの角を持つ」と言われる通り、七つの角のついたなんだかよくわからないものであったりする。

 本当によくわからないもので、動物の骨などとも言われるのだが、おそらくパピルスであるだろうと言われている。人類最古の書写材料であるパピルス紙となる植物である。たぶん知らないと思うのでぐぐって欲しいのだが、パピルスの葉はまるで花のような緑の針状の葉である。

 パチュリー・ノーレッジの名前をそのまま言葉にするのであれば「知を司る緑の葉」なのだ。先天的な魔女という性質を考えるなら神であってもおかしくないし、或いは神の庇護下にあったパピルスであったと考えることもできるかもしれない。

【パチュリーのキャラクターデザイン】

 さて、一度パチュリーのキャラクターデザインに立ち返ってみたい。パチュリーのデザインで特徴的なのは白くゆったりとしたローブと頭部の三日月の飾り、全身を覆うリボンだ。リボンの色は紅魔郷の立ち絵で見えている範囲では水色・ピンク・黄色・紫の四色からなる。ただ、ドット絵をみると少なくともスカート部分のリボンは結構はっきりとした赤で描かれてたりするのでもうよくわかんねえなこれ。

 頭部の水色と腕部の青ははっきりと着色が別れているので、水色・青・ピンク・赤・黄色の五色かもしれない。ちなみに黄昏フロンティアだともっと簡略化されて青・赤・黄色の配色になっている。

ともあれ、リボンは概ね「青系統」「赤系統」「黄系統」の配色に別れている。五色なら五行思想と結びつけられるし、四色なら四大元素と結びつけられるし三色なら三位一体とかと結びつけられる。つまりどうとでも言える。考察って簡単だなあ(白目)

 個人的にはこれらの色はパチュリーを構成するそれぞれの要素に準拠しているような気もしている。

・赤系統 ≒ 辰砂(水銀の採れる鉱石)の赤
・青系統 ≒ トート神
・黄系統 ≒ セシャト神

 セシャト神は高位の女神なので基本白いローブを着ているはずなのだけれど、何故かヒョウ柄のカルマを背負っている。これらは壁画にも見られる特徴で、星を暗示しているのではと言われていたりする。(天文と神話における知の要素は切っても切り離せない)(ヒョウ柄のパチェさんは浪漫すぎでは)

【三日月の飾り】

 まぁ、そんなこんなもあり、頭に月が飾ってあったらそれはもうエジプトの神なのではないだろうかと僕は思うのである。トート神のシンボルは満月と三日月であり、エジプトにおいて月は「銀の太陽」と呼ばれていた。また、錬金術のシンボルとしても月は銀を指し示す。エジプトは錬金術発祥の地として有力視されている土地の一つ(ギリシャとか中国も)であったりするし、魔法使いに縁深い土地である事は間違いないだろうとも思う。

【ヴワル魔法図書館】

 神主がフランス語と言ってるのでフランスに関係する言語なような気もする。Voileであるならベールの意味。ソロモン72柱の一人として数えられるのは47番のウヴァル(ウアル、ヴアル、ヴォヴァル、ワルとも呼ばれる)。拙いエジプト語を話すラクダの悪魔で、縁結びをしたり過去現在未来を司ったりするらしい。それはただの神様なのでは。ちなみにグリモワールはフランス語で、原子番号47番は「銀」である。

【小悪魔のキャラクターデザイン】

 ちなみにここまで全く水銀に触れていないのだが、水銀というか、水銀の代表的な鉱物である辰砂としての性質は小悪魔の方がより強く出ているようにも思う。辰砂は人類の起源から共に歩んだ鉱石の一つで、太古の時代では赤い顔料として用いられた。もちろん水銀を含んでいるので危ない。

 小悪魔は全体的に「黒・赤・白」のカラーベースで作られていて、これは辰砂の原石のカラーリングと一致する。また、頭部の羽が水星の記号と形が酷似している。水星の惑星記号の原点はケーリュケイオン、またはカードゥーケウスと呼ばれる「ヘルメス・トリスメギストスの杖」である。ちなみに水星の惑星記号におけるニョキっとした部分にはケールュケイオンでは翼が意匠されている。つまり、パチュリーをヘルメス・トリスメギストスとするなら小悪魔はパチュリーの杖と見立てる事ができるのだ。

【賢者の石】

 鋼の錬金術師を始めとした作品群で賢者の石が赤い石とされるのは、この辰砂の影響があると言われている。水銀はそれだけ錬金術において特別視されていた。なんせ液体金属である。かっこよいがすぎる。

 パチュリーは「火・水・木・金・土・日・月」の魔法を扱い、スペルカードにおいても7色の賢者の石を用いる。通常攻撃の増幅を行う賢者の石の性質は、賢者の石の触媒としての役割を示唆してのものであるだろう。さて、ここで振り返りたいのがセシャトである。セシャトは「本の館の女主人」であると同時に、「7つの角を持つ」でもあるのだ。パチュリーというキャラクターのデザインには、やはりセシャトが深く関わっているように思えてならない。

【図書館の守護者】

パチュリーをトートやセシャトと比定するのであれば、彼女は図書館の守護者である。正攻法でちゃんと訪れているアリスには図書館を開放しているので、三月精で魔理沙に対してげきおこしていた時は単に魔理沙が屁理屈を言うので(あと、盗みの常習犯なので)守護者として厳しい言葉になったのかもしれないと思ったりもする。まあ、単に仲が悪くてもそれはそれで美味しいのだが。

 でも、本を盗んだ件では魔理沙に対してげきおこしているパチェであったが、儚月抄の台詞とか見ると魔理沙の魔法に対する姿勢事態には好感を持っているのかもしれないと思ったりもする。(盗むのは尊重してないから駄目)

―オリジナルを尊重し
―そこにさらにオリジナリティを付加して残すのが
―我々魔法使いの誇りですから

omake.txt

 さて、なぜ今頃になって三魔女の考察をこれだけ深堀りしたかというと、それは僕が友達と一緒に東方アレンジを始めたからである。東方アレンジと言っても僕は歌詞専門の人間で、昔はしたらばの「東方の曲に歌詞をつけてみるスレ」なんかに入り浸っていた古の罪袋の一人なのだが、歌詞を書くにあたっては、やはりそのキャラクターの根幹のようなものを探り当てていく必要がある。妖怪のような特定のモデルのある(特定のモデルがないやつも結構いるけど)存在ならなんとなくその行動原理を深堀りしていく事はできるのだけれど、人間となるとそうもいかない。そうやって頭を捻り散らかしているうちに出来たのが今回の考察である。

 つまり、僕にとっての今回の三魔女考察は、霧雨魔理沙を始めとした三魔女の精神性の根幹を知るために始めた探求の道のりで得た副産物なのである。こんな長文考察のおまけテキストにまでお付き合いいただいた諸兄は恐らく三魔女への愛が相当に深い方達だと思うのだが、もし、この考察を書いた人間が彼女達の精神性をどう描いたのかに興味を持ってもらえるのであれば、是非Youtubeや秋季例大祭のサークルスペースに遊びに来ていただけるととても嬉しい。秋季例大祭では僕の書いた香霖堂風SSを綴ったライナーノーツも配布していたりする。そんなこんなでちょっとした宣伝も挟みながら、考察の筆を下ろさせていただきたい。どうか、諸兄達に素晴らしき幻想郷ライフのあらんことを。

『StibNight』 クロスフェードデモ【第12回秋季例大祭】
【新譜XFD】『StibNight』| 2025秋例大祭 2025/10/19 と05a🛒 委託: announcement (concise):Overseas fa...

コメント