ルーミアの元ネタ、エロゲーのラスボス説

東方Project第6作目にしてWindows版最初のボス、宵闇の妖怪ルーミア

リボンの設定や闇を操り十字架のポーズを取る事から様々な元ネタに関する考察が繰り広げられて来た彼女だが、その正体は登場から21年が経った今でも謎に包まれている。

紅魔郷のキャラクターはチルノからフランドールに至るまで、様々な媒体でスポットが当てられたが、ルーミアには異質な程にノータッチである。(2022年に開催された大・東方Project展にてリボンの設定について、「秘密があったけど今のところ活かされてないですね(笑)」と言及したが当時の設定を詳細に覚えているかは不明)

今回は設定的な面ではなくメタ的な側面から、ルーミアのエッセンスとなった要素を紹介したい。

旧作 その源泉

ZUNが東方旧作を製作するにあたって、影響を強く与えた2つの要素、それは竹本泉アリスソフトである。

竹本泉に関しては台詞やキャラクターにおいて多数のオマージュが盛り込まれているのは周知の通り。

2012年11月3日に新宿 LOFT/PLUS ONEにて「2軒目から始まるラジオ3D~Dangerous Deisui Dimension.」が行われ、ここでZUNは大学時代にプレイして面白かったゲームとしてアリスソフトのアダルトゲーム『闘神都市II』を挙げている。

左:東方靈異伝 魔界ルート20面ボスSariel(サリエル)

右:闘神都市IIのラスボス デラス・ゲータが使役するガーディアン『魔輝』

左:東方夢時空 魔理沙カットイン

右:アリスソフトのRPG『Rance IV -教団の遺産-』に登場する黒衣の天使(ブラックナース)

これらの情報から、ZUNはアリスソフトの成人向けゲームを好んでプレイし、創作に反映させていたのは明らかである。

妖魔夜行

『AmbivalenZ -二律背反-』

1994年4月28日にアリスソフトから発売されたアダルトゲーム。

ジャンルはアドベンチャーゲーム。アリスソフトとしては初となる、コメディ要素の全くない、シリアス一辺倒の伝奇小説的作品。

そのラスボスのBGMを聞いて頂きたい。

サビのメロディーが妖魔夜行そのものなのである。リリース時期的にZUNはこの曲を元に作曲したと考えられる。

AmbivalenZ -二律背反- ラスボス

その名も闇の娘 ディアドラ

シィアの体を使い、邪気から生まれた[闇の娘]。
残虐非道。破壊と殺戮を世に撒き散らす者、
絶望と狂気を食らい成長し、さらに殺戮と破壊を招く者。
悪の誘惑と、魅惑が体からふつふつと滲みでていて人を魅了し、
誘う力を持つ。そして、それを無意識に使う者。
総ての[ドゥエンディ]の母であり、女王。
真紅に染まった瞳と唇と爪は、シィアの血の色。

闇を操る最初のボスに、闇の娘たる最後のボスのテーマ曲が与えられていた。

 

ルーミアのテーマです。

この曲に限らず、今回、全体的に軽快な曲になっています。

この曲は夜の妖怪をイメージしました、

 …って言っても良いんだろうか(^^;

ノリ的には結構馬鹿っぽいです。

東方紅魔郷 Music Room

明朗快活で無邪気とも思えるこの曲は、その実は大いなる闇の存在を示唆する旋律を孕んでいた。

この構図は「幼い少女の姿をした妖怪だが、底知れない秘密を持つ」というルーミアのキャラクター像と重なる。

キャラクターとテーマ曲に共通する二面性は、楽曲制作に重きを置くZUNの創作スタイルを鑑みると、フレーバーとして大きな意味があるように考える事もできる。

ZUN:単純に「ゲームが作りたい」ってのはあったんですけど、それよりも、音楽を作りたかったてのがあるんですよ。ゲームミュージックを作りたくて、仕事にもしてみたかったんです。それで音楽の勉強して、作って。でも、それがゲームに流れるアテはない。だったら、自分の音楽がゲームに流れるように自分でゲームを作ってしまおう。その感覚が最初です。

4Gamerインタビュー

 

ZUNの言う闇を操る=強そうというイメージは闇の娘ディアドラを含意している可能性が大いにある。

ラスボスのテーマだが1ボス強そうな能力を持ちながら弱小を操るが名の由来は光(Lumen)東方と銘打ちながら西洋的

紅魔郷の持つ二律背反的作風を体現するような存在であると言える(Windows版だが旧作的

東方紅魔郷、その最初に位置するルーミアは、最も旧作に近いWin版キャラクターであり、故に旧作のエッセンスもまた色濃く残す。

ルーミアのリボンの封印を解くとラスボス並みの力を発揮するという二次設定はメジャーだが、あながち間違いではないのかもしれない…

おまけ

そーなのかー?

コメント

  1. 清風 より:

    今となっては本人の口からは出せそうにない話ですねこれ、同時に今のzunさんには多分描けないキャラかもしれない()