鈴仙は永琳に秘密で自分で薬を作って人里で売りさばいている

 まず永遠亭(永琳)が人里で薬を売っている話をする。書籍『東方求聞史紀』の八意永琳の項で永琳の薬の売り方などが記載されている。以下引用する。
「薬は、置き薬と買い薬に分かれ、置き薬は各家庭に薬箱を無料で配置し、季節の変わり目になると使用状況を確認しに来て、減った分だけの代金を取るというシステム」「彼女は、薬の代金には執着しない。薬の効果は高い上に良心的な値段で、さらに払えない場合はいつまでも支払いを待ってくれる。」と記載がある。
 また、同じく『東方求聞史紀』鈴仙・優曇華院・イナバの項目にも「普段は迷いの竹林にある永遠亭に住んでいる。そこでの行動は不明だが、時折人里に現れては薬売りをやっている。」と記載があり、『東方鈴奈庵3巻』で鈴仙が鈴奈庵の置き薬を補充しているのはこの永遠亭の置き薬業務の一環として薬を販売しに来ていることが伺える。

 

 余談だが置き薬に関しては日本では古くからある販売形式で、現代日本でも「医薬品配置販売業」としてその名残がある。

 

 では『東方鈴奈庵5巻』でいわゆる抗鬱薬おじさんに薬を売ったのも永遠亭の薬をではないかという推定もあるがこれがおそらくは違う。

 

 あのおじさんが抗鬱薬についての話をするときに「ちょっと値が張るが…今の世なら必須だぞ」と前述の『東方求聞史紀』の「良心的な値段」との記述と矛盾する。
 値段については『東方文果真報』でも「値段も大変良心的で効果も高く、販売が開始されてからはめっぽう人気の薬だ。」とあり、あの抗欝薬の値段が張るのは永遠亭の薬ではないと伺える。
 また、『東方文果真報』では永遠亭の薬は「蓬莱薬局」名義であり、『東方鈴奈庵5巻』の抗欝薬の「兎角同盟製薬㊙印」と異なる。これもあの薬が永遠亭の薬ではないことを示しているものと考えらえる。鈴仙がウルトラソニック眠り猫を小鈴に販売するときもお金を取っていることを考えると、鈴仙は永琳と違いお金をそれなりには取っている様である。

 

 以上から鈴仙は永琳に秘密で自分で作った薬を売りさばいているものと考えられる。きっとバレたらまた叱られるやつだ…

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