投稿テスト――鈴仙・優曇華院・イナバ

トゥインクルスターうどんげいんEX

──Re:幻想郷フォーラム2023・オーラル発表『東方Projectにおける竹本泉ネタ総覧2』より抜萃

 (口上略)

 東方全体でも露出の多い側に入る鈴仙・優曇華院・イナバですが、彼女もまた、竹本先生の強い影響を受けて生み出されたキャラクターなのではないかと言われています。
 それも、『トゥインクルスターのんのんじー』の主人公、テー・ノンノンジー・P(パリン)に多くを負っているという説があり、私もそれに賛成する立場です。

(竹本泉『トゥィンクルスターのんのんじー』(白泉社,1994),p3/上海アリス幻樂団『東方永夜抄』(2004))

 まず東方では珍しいミドルネームを持っていることからして、ノンノンジーをはじめとする未来世界を舞台とした作品群の設定に端を発していると考えられます。名前の一部がアルファベット表記になるのも共通していますね。……場所は違いますが。

 また、鈴仙の『狂気を操る程度の能力』は、実際には波長を操る能力であり、『緋想天』などでは光の波長を揃えることで目からレーザーを撃っています。『紺珠伝』ではついに、「波長を操る程度の能力」と明記されたのも記憶に新しい……えっもう8年前? 嘘でしょ……

上海アリス幻樂団・黄昏フロンティア『東方緋想天』(2008)

 さておき、ノンノンジーも見た相手に催眠をかける魔眼の持ち主で、しかもその原理は目の中で光の波長を操作して催眠能力をもった波形にするというものであり、没ネタという形ではありますが、これを応用すれば目からビームが出せるとまで言われています。

竹本泉『トゥィンクルスターのんのんじーEX』(白泉社,2004),p83,84

 これは『のんのんじー』の2冊目の単行本、『トゥインクルスターのんのんじーEX』の描きおろしページで公開されたものでして、『のんのんじーEX』の発売(2004年10月)は『永夜抄』(2004年8月)の頒布よりも後なので、一見時系列が合わないように見えますが、鈴仙の能力が波長操作であると明記されたのは『のんのんじーEX』発売後の『緋想天』(2008年)ですので、この時に設定が更新・追加されたと考えられます。おそらく格闘ゲーム用に見栄えのする技を使えるようにということではないでしょうか。

 蛇足ながら、因幡てゐの「てゐ」がどこから来たのかは未だに定まった説がありませんが、私はこののんのんじーの本名、「テー・ノンノンジー・P」から来ていると考えております。最初の「テー」ですね。いわゆるうどんげっしょーなど、よく鈴仙と対比されるキャラですし、元ネタにも共通する部分があってもおかしくないのではないでしょうか。

(上海アリス幻樂団『東方永夜抄』(2004)/竹本泉『トゥィンクルスターのんのんじーEX』(白泉社,2004),p85)

(再録ここまで)

 旧作を中心に影響あるよ元ネタあるよと言われつつ意外とまとまった情報がない漫画家竹本泉先生の諸作品と東方の関係について広めていくのが、東方にハマる遥か前から竹本先生のファンだった私の務めかもしれないと思っています(たぶんこの文章の幻覚度がいちばん高い)

 

コメント