「法界の火」の”法界”の意味、嫉妬説

はじめに

先ほども記したが、この考察(というのも躊躇われるが)の信憑性は極めて低いと思われる。その点に留意していただきたい。

粗雑な目次

  1. 「法界の火」という曲の特徴
  2. 「法界悋気」という四字熟語の存在
  3. “心音”という要素との整合性
  4. 6面ボスとの整合性
  5. 6面曲との整合性

「法界の火」という曲の特徴

考察をするにあたり、「法界の火」という曲の特徴を知る必要がある。これは言わずもがな“心音を取り入れている”という点だろう。環境音を取り入れた東方原曲はいくつかあるが、心音を採用した曲は他に無い(筆者調べ)。ZUN氏はMusic Roomにて

6面のテーマです。

 

無駄に緊張感のある曲です。

短いステージで難易度も高くない処が、逆に緊張する。

 

心音って焦るよね。

というコメントを記している。ここでわざわざ心音について言及しているため、この曲において”心音”という要素は非常に重要なものであると言えよう。

 

「法界悋気」という四字熟語の存在

皆さんは「法界悋気」という四字熟語をご存知だろうか。精選版 日本国語大辞典には、

自分に関係のないことに嫉妬すること。他人の恋を妬むこと。おかやき。

と記され、これは現代では”嫉妬”と同義とされている。

また、「嫉妬の炎」という比喩表現をご存知だろうか。これは嫉妬心を燃え盛る炎に例えたものである。

これらより、私は「法界の火」とは「嫉妬の炎」の事であると考えた。

“心音”という要素との整合性

心音は、心臓が伸縮運動によって律動的に動き、響きを伝えることで耳に入る。

これが激しくなった状態が”動悸”であるが、一般的にこれは感情が昂った際に起こる現象である。

嫉妬心は炎のように沸々と滾るものであると考えられてきた。

これより、心音は嫉妬心が滾るさまを表現するために用いられたとも考えることができるだろう。

6面ボスとの整合性

東方星蓮船の6面ボスと言えば、聖白蓮である。

彼女が大阿闍梨ほど高名な僧侶であることに加え、星蓮船のSTAGEタイトルは”八苦を滅した尼公”というものである。

八苦とは本来生、老、病、死、愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦、五陰盛苦の意であるが、人のあらゆる苦しみを指すことも多い。大阿闍梨とは研鑽を積み得を高めた阿闍梨の中でも更に得を積んだ存在であり、その過程で取り除いた苦しみの中には嫉妬の感情も少なくないだろう。

求不得苦や五陰盛苦なんぞ嫉妬そのものであるし、愛別離苦や怨憎会苦も嫉妬心と結び付きやすい。

聖白蓮というキャラクターと嫉妬心は一見無関係であるかのようだが、実は密接な関係があることが窺えるのではないだろうか。

6面曲との整合性

東方星蓮船6面の曲は「感情の摩天楼」である。摩天楼とは天を摩すかと思われるような超高層建築物である。

摩天楼を”非常に大きなもの”と捉えると、この曲の題は「クソデカ感情」という現代語に言い換えられるだろう

これは重たい愛を総称する言葉であり、嫉妬心はその最たる例である。

おわりに

幻覚度と春度が高すぎる。

コメント