光の三妖精は幻想郷の眠れる龍である

東方三月精の特殊性

サニーミルク、ルナチャイルド、スターサファイアの光の三妖精の日常を描く東方三月精。この漫画には他の書籍とは大きく異なる点がある。

幻想郷と龍

幻想郷と龍の関係性は東方求聞史紀などで描かれており、龍は幻想郷の最高神である。博麗大結界を張った折、幻想郷に現れ、幻想郷の賢者達に平和を誓わせたとされる。

東方三月精と龍

そんな龍は東方三月精と深い関りがある。

虹と龍

東方三月精第1部1話では梅雨明けの話が描かれており、三妖精が偽の雨上がりを造り出し魔理沙を騙した。
そこで霊夢は、三妖精が作った虹を嘘っぽいと切り捨て、

虹はね 龍の姿が空に映ったものなのよ
…それで稲妻は龍が現れる兆し…
兆しなしで龍が現れることなんてあり得ない
だから稲妻の前に出たきのうの虹は…
あり得ないことなのよ

東方三月精 〜 Eastern and Little Nature Deity. 1話

と説明した。
しかし、三妖精の悪戯の直後、実際に稲妻と本物の虹が出現し、

妖精の力は自然の力
本当は自然がいちばん悪戯好きなのよ

東方三月精 〜 Eastern and Little Nature Deity. 1話

と補足した。

つまり妖精の悪戯の延長上に龍がいるのである。

稲妻と三妖精

そんな三妖精と稲妻が結びつく事件が起きる。
東方三月精第2部3巻21話では、博麗神社裏のミズナラの木に稲妻が落ちたのである。
三妖精はそこに引っ越すことを決めるが、なぜかミズナラの木は三妖精の想定を超え成長し、そこには八雲紫の姿があった。

すなわち三妖精が本物の龍へと目覚めはじめる合図である。

東方三月精と賢者

三妖精がミズナラの木に引っ越した後、三妖精の元には度々賢者が姿を見せることになる。

三妖精と八雲紫

東方三月精第2部3巻23話~最終話では、ミズナラの木に引っ越す三妖精の前に八雲紫が姿を現し、幻想郷の境界に位置する木に棲むのに相応しいか試すこととなった。

三妖精と茨木華扇

東方三月精第3部3巻16話~17話では、博麗神社に茨木華扇が姿を見せ、人間の敵について、また博麗神社の御神体と御利益について語った。
三妖精は送り犬追われたり御神体探しで”本物”を見つけたりしながらも、その後の最終話にて霊夢に認められるに至った。

三妖精と摩多羅隠岐奈

東方三月精第4部3巻14話~最終話では、石桜となった妖精達を救うため、三妖精とはじめとする妖精達は摩多羅隠岐奈に挑むことになる。

三妖精と賢者

このように東方三月精では2部以降、最終話が近くなると必ず賢者が三妖精の前に姿を見せ実力を試すようになった。
これに意味はあるのだろうか。なぜ賢者なのだろうか。

三妖精の特殊性

三妖精は普通の妖精が住みたがらない博麗神社の近くに住んだり、人間らしい生活を好んで行うなど特殊な一面が度々みられる。
茨木華扇が登場した際は、華扇が触ることができなかった”本物”の陰陽玉を問題なく素手で触る様子も見られた。

三妖精の正体

以上のことから、光の三妖精は龍や博麗神社との関連があり、賢者にも目を付けられていることが分かる。
それは光の三妖精が虹と重ねられる龍に近い存在であることの何よりの証明ではないだろうか。

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