表裏一体な巫女と魔法使い

幻覚度 7

東方projectの2大主人公、博麗霊夢と霧雨魔理沙。

2人はそれぞれ巫女、魔法使いであるが、この関係性は長きに渡って継続されており、揺るぎない繋がりの強さを感じる。

旧作では、博麗の巫女を狙う者として魔理沙を手下に持つ魅魔が立ちはだかるが、この魅魔もやはり魔法使いをイメージさせる。

巫女の対極にあるものとして魔法使いが在る、という関係性はうっすらと理解できる。

では具体的にどのくらい繋がりがあるのか、自分が調べた中で一つの可能性を見つけたので、それを共有したい。

 

 

魔法使いとは?

一般的に魔法使いというと、ハリポタなどの西洋ファンタジー方面のイメージが浮かぶ。また、人魚姫に登場する大きな釜で謎の液体を混ぜる奇妙な魔女、というイメージも浮かぶだろう。

魔理沙も実際に西洋魔法を扱うことに長けている。見た目もソレを意識してのことではあるだろう。

では実際の西洋魔法の歴史の変遷を辿ると、なんと最終的には科学、化学に繋がっていく。

間には錬金術があり、魔法が科学へと変わる地点として分かりやすい。

東方の世界においても、魔法=科学とした見方をされ、科学が発達しすぎた月の民の技術を魔法、と呼ぶ描写もある。

魔法=神秘への批判という見方が伺える。

 

…と、ここまで見ると単に巫女と真逆のものとして西洋魔法使いを充てた、と考えられるが、

タイトルにもあるように魔法と巫女は「表裏一体」である可能性を見ている。

 

日本には実は古くから「魔法」という言葉が存在していた。

仏教以外のものとして、広義的に「外法」と呼ばれ、差別的で排他的な意味合いを含んでいる。

外法の一例として上がるのが、「口寄せ」など巫女が行う儀式なのである。

卑弥呼、豪族に表されるようにかつては崇拝されていたそれらの巫女の在り方が、後に邪悪なものとして否定された。

ただその技術は後に歩き巫女に継承され、イタコとも繋がっていく。

歩き巫女はその技術を買われ、妖怪退治を請け負った歴史もある。

巫女には、神社で神事を行う神聖な巫女と、各地を歩き口寄せや妖怪退治などオカルトチックな仕事を行う巫女との、2種類があった。

表裏一体というのは、2種類の巫女の姿を反映したものではないか、という事である。

東方においては、聖が魔法使いである意味も恐らくは外法の方の魔法の意味も含まれていそうだし、アリスの扱う人形遣いというのも、外法仏という見方もできるし、外法と魔法を結びつけるものは作中に様々な形で潜んでいるように伺える。

魔法使いとは、かつて闇に葬られた技術を扱う者、というニュアンスもあるのではないか、と見ている。

 

 

西洋魔法と外法

だが、魔理沙が扱うものは西洋魔法の応用であるし、日本での外法と結びつかないのでは、と感じる。

歩き巫女、イタコの技術は現代では失われつつある。

それに対して西洋魔法は、時代に合わせて変化し続けた結果、科学として発展し世に受け入れられるようになった。

ここで一つの可能性として、魔理沙が西洋魔法を研究してるのは、闇に葬られた巫女の技術を再構築し認められるようにするためではないか、という解釈を提示する。

 

魔理沙が巫女を別の形からアプローチする理由についても一つ可能性を見出している。

 

瑞霊と魔理沙

博麗の巫女にかつて仕えていたとされる宮出口家、その苗字を持つ瑞霊は怨霊として博麗の巫女へ怨みを持っていた。

瑞霊の過去を辿ると、先代の博麗の巫女と親友のような関係性であった事が伺える。

また、瑞霊本人の性質が非常に魔理沙と被る部分が多いように思う。

・呪物コレクターという奇妙な趣味があり、魔理沙の蒐集癖に通じる。また呪物と言えば、歩き巫女方面の差別された巫女と重なる部分がある(呪物=マジックアイテムの線も?)

・珍しく「だぜ」口調で話す、魔理沙に近い言葉遣いが散見される。

・博麗の巫女に仕える一族でありながら、周りに縛られず自らの考え方を貫き行動に移す行動力の高さ(生意気で世俗に縛られない)

これらを含めて、瑞霊と魔理沙には共通するものがとても多い。

魔理沙と瑞霊は血筋か同一存在のような関係性が可能性として浮かぶ(智霊奇伝にて、魔理沙が瑞霊に利用されていたものの人格乗っ取り被害には遭わなかった理由もその辺にあるのではないか)

生前の瑞霊が殺される原因となった行動が、博麗の巫女の為として自らの手を汚す事も省みらず行ったことであるとし、怨霊となって強く怨む事自体も博麗の巫女へ強い想いを抱いていた証左とも取れる。

また、魔理沙は実家で”マジックアイテム”の事で父親とトラブルになり、絶縁した(家系とから外れた)事情を持つ。

巫女と直接繋がらない魔法使いの道を自ら選んだのではないか、という見方もできる。

 

魔理沙は何らかの形で瑞霊の意志を継ぎ、巫女の葬られたその側面を西洋魔法に倣い現代に復活させようとしてるのではないか。

だから霊夢と魔理沙、巫女と魔法使いは表裏一体の存在なのだ、と個人的には考えている。

 

おまけ…

霧降宮、雨降宮の名を冠する神社が神主の出身地である白馬村に存在する。

白馬村には博麗神社のモチーフとして有名な神社がある。

神社としても魔理沙と霊夢に繋がりを見出せるし、魔理沙と宮出口家を自然に繋げる事もできそうだ。

 

 

 

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