今回は何故秘封世界(以下は科学世紀と表記する)において資本主義が終焉したのか、その理由をマックス・ウェーバーを用いて考えていきたい。
資本主義が発展しうるためには、労働市場で低廉な代償を持って雇用しうるような過剰人口の存在が必要である(プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 上巻(旧版)p66)
このようにマックス・ウェーバーは資本主義の発展には、「労働市場で低廉な代償を持って雇用しうるような過剰人口」の存在が必要だと述べている。
そして科学世紀において起きているのは単なる景気の減退ではなく資本主義発展の前提条件が消失したということである。
大空魔術には以下のような記述がある。
世界は急速に発展して、何処の国もある程度豊かになったが、人類は次のステージへと進んでいた。紀元前の頃から右肩上がりで増え続けた人口が緩やかに減少に転化したのだ。
資本主義は、ノアの方舟の如く経済による格差社会を増進させた。それにより何処の国も軒並み出生率が低下したが、これは全て資本主義の最終ステップである『人口調整』段階に入っただけである。
いち早く少子化が進み人口が減少に転じた日本は、人口減少によるデメリットを上手く回避し、選ばれた人間による勤勉で精神的に豊かな国民性を取り戻す事に成功した。
国連連合広報センターの記事によると世界人口は2050年に97億人に達し、2100年頃に110億人で頭打ちとなるとある。そして2019年から2050年にかけ、55の国と地域で人口が1%以上減少すると予測されているが、そのうち26の国と地域では、10%以上の人口減少がみられる可能性もあるとも触れている。将来的に人口が頭打ちとなりその後減少に転じる可能性は実際にあるのだ。
そして先述したように大空魔術では人口減少、出生率低下は資本主義の最終段階として記されている。そして何よりも神主は人口減少を単なる衰退として描いていない。
日本は、人口減少によるデメリットを上手く回避、選ばれた人間による勤勉で精神的に豊かな国民性を取り戻す事に成功した。とあり一見成功したかのように見える。しかしこれは間違いである。
マックス・ウェーバーの言うような過剰人口、大量の労働力を浪費して市場、資本主義を膨張させる必要がなくなり、代わりに選別された少数の人間による権威主義的な秩序維持が社会の目的となってしまった。成長よりも管理を優先する世界、穢れを拒否する月の都的のような世界とも言えるだろう。
秘封世界が輝かしい未来ではなく閉塞的な社会になってしまったのは資本主義の失敗ではなく最終段階、そしてその後のポスト資本主義に到達してしまったからなのである
このポスト資本主義は暗黒啓蒙や新反動主義的であると個人的に考えているのだがこれはまた別の機会にしたい。
参考文献
プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 上巻(旧版)
世界人口の増大が鈍化、2050年に97億人に達した後、 2100年頃に110億人で頭打ちか:国連報告書(プレスリリース日本語訳)*世界人口推計2019年版データブックレット(日本語訳)をアップしました!
世界人口の増大が鈍化、2050年に97億人に達した後、 2100年頃に110億人で頭打ちか:国連報告書(プレスリリース日本語訳)*世界人口推計2019年版データブックレット(日本語訳)をアップしました! | 国連広報センター増加率は地域によって異なり、さらに多くの国で人口が減少ニューヨーク、6月17日 – 本日発表された国連の新たな報告書によると、世界人口は現在の77億人から205...


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